「シアトル→パリ 田中保とその時代」埼玉県立近代美術館

シアトル→パリ 田中保とその時代

埼玉県立近代美術館

2022年7月16日(土)- 10月2日(日)

岩槻からシアトル、そしてパリへ。海を渡った幻の画家、田中保の生涯と実像を、最新の研究成果によって時代とともに再検証します。

岩槻生まれの画家、田中保(たなか・やすし、1886-1941)の回顧展を、当館では 25 年ぶりに開催します。18歳で移民としてシアトルに渡った田中は、働きながら絵を学び、画家としての地位を確立しました。

1920年にパリに移住した後は、サロン・ドートンヌなどの展覧会に出品を重ねて評価を高め、肖像画や裸婦像といった分野で自らの芸術を開花させます。パリで人気画家となってからも、田中の胸中には祖国でこそ認められたいという思いがありました。

田中保《東洋の少女(しとやかなナイチンゲール)》1918 年頃、埼玉県立近代美術館蔵

田中保《裸婦》1924 年、埼玉県立近代美術館蔵

しかし、日本の美術教育を受けず、アメリカで身を立ててきた田中は、生前に日本の画壇から受け入れられることはありませんでした。1970年代に作品がまとめて紹介されたことで再評価の機を得たものの、その生涯にはなおも多くの謎が残されています。

本展では、埼玉県立近代美術館のコレクションを中心に借用作品を交え、最新の研究成果によって田中の画業を振り返ります。あわせて、田中が生活した 20 世紀初頭のシアトルの状況や、パリで同時期に制作した美術家を紹介します。

田中保《黄色のドレス》1925-30 年、埼玉県立近代美術館蔵

田中保《サン・ベネゼ橋》1928 年頃、埼玉県立近代美術館蔵

「シアトル→パリ 田中保とその時代」埼玉県立近代美術館
  • 会期:2022年7月16日(土)- 10月2日(日)※一部作品の展示替あり[前期:8月21日(日)まで/後期:8月 23日(火)から]
  • 休館日:月曜日(ただし 7月18 日、8月15 日、9月19 日は開館)
  • 開館時間:午前10時~午後5時30分(展示室への入場は午後5時まで)
  • 観覧料 一般 900円 など
  • 問い合わせ:TEL: 048-824-0111
  • ホームぺージ:https://pref.spec.ed.jp/momas/

田中保《猫と花》1920-40 年、埼玉県立近代美術館蔵

 

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