見沼たんぼぶらぶら歩き【加田屋新田をゆく】「 カシャッと撮ってドキッと発見!~写真deコミュニケーション」

 

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見沼たんぼぶらぶら歩き
【加田屋新田をゆく】

 

「見沼たんぼ」は、「たんぼ」といわれながら、水田は全敷地面積の5%~6%といわれている。
米から野菜や庭木の栽培を奨励した減反政策から始まるが、そんな中でも昔ながらのたんぼの風景が残されているのが「加田屋新田」である。見沼代用水東縁沿いの締切橋から北に加田屋新田が広がっている。

この新田を作ったのが江戸の町人、坂東助右衛門。享保13年(1728)の見沼代用水の完成にあわせて新田を開いた名主で、明治期まで見沼の見回り役をつとめた。この坂東家屋敷は、現在、さいたま市指定文化財「旧坂東家住宅」として復元され、「旧坂東家住宅見沼くらしっく館」として多くの市民に親しまれている。寄せ棟の茅葺き屋根、建坪87坪。江戸時代末期の安政4年(1857年)の建立で、当時の面影をそのまま残している。

この旧坂東家住宅には、土間や囲炉裏やかまどがあり、座敷もそのまま保存されており、坂東家が隠し持っていた一分銀は壺ごと展示してある。現在の貨幣価値で7000万円というので驚きである。

さて、坂東家裏手から加田屋新田まで、ぶらぶらと歩いていると東縁沿いの桜の並木にセリやアオスジアゲハが見られ、たんぼではホウネンエビやカブトエビも戻ってきており、運がよければ見ることができる。

お茶碗一杯のご飯は、2千から3千の米粒からできる。稲2株が一杯分となる。自然と何人もの人の手によって作られる米。加田屋新田を歩いていると、ありがたくご飯をいただこうという気持ちがわいてくる。(杉浦弘子)

 

 

カシャッと撮ってドキッと発見!~写真deコミュニケーション~

主催・会場:さいたま市市民活動サポートセンター(浦和駅東口駅前ビル9階)
後援:さいたま市教育委員会

鷹狩文化研究会は、「未来遺産・見沼たんぼプロジェクト推進委員会」の活動風景写真を展示します。

 

旧坂東家住宅見沼くらしっく館

住所/さいたま市見沼区片柳1266-2
TEL/048-688-3330
開館時間/9:00~16:30 入館料/無料
休館日/月曜日(休日を除く)、休日の翌日
*休館日は変更することがあります

 

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映画監督の杉浦弘子さん(右)と杉浦さんが所属の制作会社「ボス」プロデューサー平林猛さん

 

杉浦弘子(映画監督)

1953年川崎市生まれ。さいたま市緑区在住。女子美術短大卒。東京版画研究所で銅版画を学び、その後テレビドキュメンタリーの世界に転身。数多くのテレビ作品のディレクターやプロデューサーを務めた。2014年映画『ぬくめどり~鷹匠の世界~』は初監督作品。好きな言葉は「人は動物から自然の分け前を頂いている」。

 

 

(Acoreおおみや no26  2015年7月21日発行 記事掲載)

 

 

 

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