見沼たんぼぶらぶら歩き【見沼代用水東縁さんぽ~総持院から鷲神社~】

 

南部領辻の獅子舞

 

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見沼たんぼぶらぶら歩き

見沼代用水東縁さんぽ

~総持院から鷲神社~

 

見沼代用水東縁を右に左に、見沼たんぼや秋の色彩を満喫して散策できる緑のヘルシーロードは、行田市から川口市までの56.5km。五斗蒔橋(ごとまきばし)あたりから総持院橋を歩くと、ススキを背景に鴨の家族が泳ぐ姿もみられます。そんなゆったりとした代用水の流れのままに、総持院橋を渡ると、牡丹で有名な真言宗智山派総持院に着きます。このあたりは「安行武南自然公園」の地域にあたり、京都の嵯峨野を思わせる竹林が静けさを届けてくれます。総持院の山門は門の上に鐘楼がある珍しいつくりの鐘楼門です。
お参りを済ませ、総持院の境内を抜け、裏手の畑の小道を行くと赤い小さな鳥居のある鷲神社に着きます。

鷲神社は日本武尊を御祭神とした素朴な神社で、一旦伝承が途切れた獅子舞「南部領辻の獅子舞」別名「竜頭の舞」が復活したことで賑わいを取り戻しました。この獅子舞は、平安時代に軍の士気を高めるために舞ったもので伝承されてきました。昭和33年には埼玉県の無形民俗文化財に指定されましたが、後継者不足のために指定解除され、昭和44年に惜しまれつつ幕を閉じました。
しかし、住民たちの声に後押しされて「辻の獅子舞保存会」が発足、平成12年に30年ぶりに復活しました。現在は、獅子舞獅子頭、衣装及び道具類がさいたま市指定 無形民俗文化財になっています。
秋晴れの見沼たんぼの風景を満喫しながら、時を超えて文化を今に伝えてきた人々の想いを感じるぶらぶら歩きは如何でしょうか。(杉浦弘子)

 

真言宗智山派総持院
住所:さいたま市緑区南部領辻2944
鷲神社
住所:さいたま市緑区南部領辻2914

 

<交通>
●JR浦和駅東口 または JR武蔵野線東浦和駅から
さいたま東営業所行きバスで「総持院」下車徒歩3分

 

「南部領辻の獅子舞」奉納開催日
5月15日、10月15日に近い日曜日(今年は10月18日開催)

 

杉浦弘子(映画監督)

1953年川崎市生まれ。さいたま市緑区在住。女子美術短大卒。東京版画研究所で銅版画を学び、その後テレビドキュメンタリーの世界に転身。数多くのテレビ作品のディレクターやプロデューサーを務めた。2014年映画『ぬくめどり~鷹匠の世界~』は初監督作品。好きなことばは「人は動物から自然の分け前をいただいている」。

 

(Acoreおおみや no27 2015年10月15日発行 掲載)

 

 

 

 

 

 

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